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2018年 02月 27日
東京の空
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はじめてのフルマラソンが東京マラソン。出来過ぎていると思った。当選確率14.1倍。当たると思わないでエントリーした。周りのランナーが毎年落選する中、当選してしまった。嬉しさより、どうしよう、そう思った。

走りはじめて4年。結婚して坂の街に越して走るのをやめてしまうのかと思ったけれど、週3日変わらず走ってきた。ランというよりは緩やかな10キロ程度のジョグ。私にとって走ることはリラクゼーション。自分を解放するために走る。記錄や大会は目的ではない。けれど、出場するなら完走したかった。

暮れに故障してから走れなかった。大会も棄権するかギリギリまで悩んだ。結局は痛みを抱えたままスタートラインに立った。12キロ地点で足を引きずっていたら、沿道から天使の声。痛むなら使いますか?とエアーサロンパスを渡される。痛みがスッと楽になった。しかし持続しない。でもこれはスプレーし続けれたら完走できるかも?という考えがよぎった。走りながらすぐに沿道にいる夫に電話。買いに走ってもらう。その間沿道の人に声をかけエアーサロンパスを持っていたら借りる。結局これを4本使い切り、さらには沿道の人にも何度も借り、走りきることができた。

とにかく痛みと闘った42.195キロだったけれど、辛くも苦しくもなかった。走れることが嬉しくて仕方なかった。沿道で応援してくれたラン仲間、朝から晩までずっと応援してくれた大学時代からの友達、会えなくてナビで追ってくれた友達、知らない沿道の人たち、ボランティアさん、のサポートなしには完走できなかった。なにより一番近くで私に寄り添い、完走を信じ続けてくれた夫に心から感謝。しかしながら15キロ附近からゴールまでエアーサロンパスを散布しながら走ったランナーはいないと思う。

はじめてのフルマラソン。はじめての東京マラソン。完走したら達成感や自信がわいてくるのかと思っていた。そういう感情は全然わかない。そもそも私は達成感をいうものを多分今までの人生で味わったことがないし、これからも味わうことがないような気がする。写真も同じで、それはそういうモチベーションでやっていないからということかもしれない。私は自分の欲望に本能に忠実に生きている。その延長線上に写真を撮ることがあり、走ることがある。そしてそのことを本気で楽しんでいると、その想いは必ず誰かに伝染する。それを再確認できた。人生で、結婚した日の次に幸せな日だった。
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スタートゲートにて1時間以上待つ私。夫撮影。すごく寒かったけど、嬉しそうな私。



by sudi.s | 2018-02-27 17:42 | SIGMA DP3M


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