2013年 04月 22日
Pharmacy
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なんちゃってハルキストの私。新刊読みました。やっと。すごく時間がかかった。彼の作品はぐいぐい引込まれてしまうから、ページが進まないとは正直驚き。良かったかどうかは言うまでもなく、その進み具合がすべてです。あくまでも私にとっては。

TVをみていたら、今ファッションとして村上春樹が人気とのこと。好きなわけではないけれど、村上春樹を読んでるオレ!みたいなのがステイタスらしい。合コンでそれをアピールすると女子はかっこいいと思うという話自体が、全然かっこよくないのだけれど。漫画しかない本棚に村上春樹だけを買いそろえて並べてあるイマドキの男子が「なんか頭良さそうじゃないスカ?」といったその勝ち誇った顔がとても頭悪そうだった。これテレビで流れているのだけれど、いいの?って思わず言いたくなる感じ。

今回はまるで春樹入門書のように読みやすく簡単だというのが街の評判だという。確かに「普通だ」というのが読み終わった感想。なにもひっかからず、淡々と同じペースで、普通の話だった。ドキドキしたり、困惑したりしない。いつもの感じはない。私は彼のビッグファンではないし、すべての作品が好きなわけでも、好きな作品ですら本当に彼の意図を理解して読んでいる自信もない。それでも今回はちょっぴり残念だった。年の取ったのかなーとか。旬がすぎたかのかなとか。でももともとのレベルがレベル。あのレベルが一生続いたらそれはそれで人間業じゃない気がするから、自然なことのようにも思う。

前作ではすごく好きなラインがあった。「説明しないと分からないと言うことは説明しても分からないということだ」(“If you can't understand it without an explanation, you can't understand it with an explanation.” )これは写真をやっていくうえで、よく思うことでもあるけれど、それよりももっと普段の生活の中でよくそう思う。大切なことほど。でもそう思う世の中だからこそ、自分の感覚に近い人、似た周波数を持つ人に出逢うことは、とても感動的でわずかな安心感を与えてくれる。そして私の場合、そういう出逢いを引き寄せてくれるのは、私が紡ぎ出した作品たちだ。例外なく。

by sudi.s | 2013-04-22 21:24 | SIGMA DP2M


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